こんにちは、DolphinE(どるふぃーね)です。
今回の記事では、2019年9月24日にMVが公開されたねじ式さんの初音ミクオリジナル曲「噛んだっていいよ」について語らせていただきたいと思います。
動画はこちらです↓
「帝国ロリィタ」と「nevertheless」に収録!
今回の曲は、2019年の春ごろにリリースされたR Sound Designさんとねじ式さんのコラボアルバム「帝国ロリィタ」に収録された、ねじ式さんボーカルverが初出だったと思います。

その後、コミケ96やマジカルミライ2019にて先行頒布され、10月9日に販売開始となるねじ式さんの8th Album「nevertheless」に今回の初音ミクverが収録されています。
僕はすでに「nevertheless」も「帝国ロリィタ」もゲットしていて、MV公開より前からこの曲を聴いていたので、今回はそれらのアルバムで聴いたときの感想も合わせて語っていきたいと思います。
Rさんを彷彿とさせるスムーズなサウンド
「帝国ロリィタ」で初めてこの曲を聴いたとき、一番最初に感じたのは「R Sound Designさんを彷彿とさせるスムーズなサウンド」でした。
これまで自分が聴いてきたねじ式さんの曲は、バンドサウンドを主軸とした曲だったり、ビッグバンド的な要素を含んだジャズ調の曲が多い印象でした。
ですので、今回のようなスムーズなサウンドを前面に押し出した曲は、非常に新鮮に感じました。
そして、これは完全に僕の想像でしかないのですが、ねじ式さんがこの曲をスムーズなサウンドに仕上げたのは、コラボ相手であるR Sound Designさんを意識したからではないかと感じています。
勘違いだったらすみません…
ですがこの曲について僕が抱いた感想は、R Sound Designさん的なサウンドと今までのねじ式さんらしいメロディや歌詞の組み合わせがエモいな、というものでした。
ファンクやR&Bのようなブラックミュージック的な要素も
また、全体的なサウンドやグルーヴから、ファンクやR&Bといったブラックミュージックのようなお洒落な雰囲気も感じることができました。
今までのねじ式さんの曲ではジャズ調の曲も多くあり、これらもすごくお洒落なんですが、「噛んだっていいよ」はそれらとはまた違ったベクトルのお洒落さがあったように感じます。
今回の曲に入っているワウがかかったギターのサウンドはファンクで定番ですし、前述したスムーズなサウンドはR&Bっぽい雰囲気がありますね。
あとは、歌詞についても韻を踏んだ歌詞が多くなっており、これがまたお洒落なグルーブ感に拍車をかけているように感じました。
個人的に、根底にブラックミュージックがある音楽と、こういう韻を踏むことによって生まれるリズムが大好きなので今回の曲は僕の性癖にドストライクといった感じでした…
歌詞やMVの表現について
さて、ここからは歌詞の内容や、MV内での表現について語っていこうと思います。
男性目線か、女性目線か
MVを見て一番大きな印象を受けたのは、この曲が(少なくともMVでは)女性目線で描かれた曲であるということでした。
まあ歌詞をしっかりと読みこめば、結構女性的な表現が多いかなって感じなんですけど…
僕が初めてこの曲を聴いたのは、前述したように「帝国ロリィタ」におけるねじ式さんボーカルのものだったんですね。
つまり、男性ボーカルの歌という第一印象があったので、歌詞も同じように男性目線のストーリーになっていると感じていました。
ちなみに、イメージとしては、悪い男がメンヘラチックな女の子をもてあそんでる…って感じでしたね。
MVでは、明確に女の子の方が主人公といったように描かれていたので、結構これは衝撃的でした(もちろんいい意味で)。
ただ、以前ねじ式さんがオリジナル曲を男性歌い手であるセンラさんと同時投稿した際に、「男性目線と女性目線だと、また印象も変わるかも」的なことを言っていたような気もするので、絶対的な正解はないとも言えるかもしれないですね。
きわどい表現-コンビニで買い込んだ「アレ」
個人的に、今回の曲の歌詞ですごく印象に残った箇所がありまして、それが2番Bメロの「コンビニでアレ買い込んで」という部分と、同じく2Bの「朝が来るまでじゃれた」という部分です。
MVではすごくストレートに表現しているんですが、コンビニで買い込んだ「アレ」というのは、つまるところコンドームのことです。
そして「朝が来るまでじゃれた」というのも、十中八九性行為のメタファーでしょう。
この曲に限らずですが、ねじ式さんのラブソングでは結構きわどい表現がなされているんですが、それについてねじ式さんはこのようにツイートされていました。
よく恋愛曲アップすると「けっこうきわどい歌詞書きますね」って言われるんですが、恋愛自体きわどい感情だもん。仕方ない。
— ねじ式(9/24新曲「噛んだっていいよ」投稿) (@nejishiki0221) September 24, 2019
うつろいやすい感情だからこそキラキラもするし、ドロドロもする。でもどっちも根っこは愛情。
そんな醜くて美しい感情が僕は好きですよ。
…カッコいいですね。僕もそういうの、大好きです。
まあ恋愛経験が少なすぎて、こういう曲作りたくてもよくわかんなくなっちゃうんですが…www
それと、個人的に感じているのは、こういうきわどい表現は隠喩なんかを使ってうまく隠さないと、露骨すぎて下品な印象になってしまうと思うんですよね。
もちろんそういう曲もありますし、曲調があっていればいいと思うんですが、今回の曲はすごくお洒落な感じですよね。
そのなかで真正直に「コンドーム」とか「ゴム」とか「セックス」とか言っちゃうと、それまでのお洒落な雰囲気が台無しになってしまうように感じます。
かといって、伝わらなければ意味がないので難しいところなんですが、その辺もねじ式さんはさすがだなって感じました。
僕が初めてこの曲を聴いたのはCDでしたので、歌詞だけしか手がかりがない状態でしたが、それでもちゃんと「コンビニで買い込んだ『アレ』ってコンドームのことだろうな」という予想がすんなりと立ちました。
これは、それまでの歌詞の雰囲気や表現から、「この歌が歌っている状況で、コンビニで買い込むものといったらコンドームしかない」という予測に至るように自然に誘導しているということだと思います。
これはめちゃくちゃすごいことです。
少なくとも僕はそう思います。僕自身、歌詞を作るときに、「聞き手にこんな風に解釈してもらえるようにしよう」というように誘導を試みることは多々ありますが、正直伝わっているのか不安になることが多いです。
この曲に限らず、ねじ式さんはそういう隠喩的な表現がものすごく上手だと感じており、そういう点からも僕はねじ式さんのことをとても尊敬しています。
ねじ式さんの「nevertheless」最高です!
いかがでしたでしょうか。
上述した通り、今回の「噛んだっていいよ」は、ねじ式さんの8th Album「nevertheless」にも収録されています。
このアルバムには、ほかにも「Ice breaker」や「エゴマーク」などのお洒落な曲が収録されています。
まさしく「新たな表現を手に入れたねじ式さんの渾身の1枚」といった感じでしたので、ぜひたくさんの人に広まってほしいです…!
読んでいただきありがとうございました!
追伸:
このほかにも、ねじ式さんについて書かせていただいた記事があります。
よかったらぜひこちらも読んでみてください。