こんにちは、DolphinEです。
今回の記事では、「歌うボイスロイドを作ってみたいけど、何から始めればいいのかわからない…」といった人のために、代表的な歌うボイスロイドの制作方法や特徴、その方法がオススメな人などについてまとめていきたいと思います。
様々な歌うボイスロイドの作り方を知り、自分に合った方法を選ぼう!
今回の記事の目的としては、「複数ある歌うボイスロイドの制作手法を知ってもらって、その中から自分に合った方法を選んでもらう」ということです。
というのも、僕自身が歌うボイスロイドのをはじめてみようと思ったときに、最初に見たページがニコニコ大百科の「歌うボイスロイド」のページでした。
そしてそこには、以下のようなことが書かれていました。
その方法は多種多様で
これを読んだ時の僕はこう思いました。

じゃあそれぞれの方法の具体的なやり方は?その特徴は?自分はどれを選んだらいいんだ…?
特にこの中でも、「どれを選んだらいいのか?」という疑問が大きく、そのせいで「歌ボをやるにしてもどこから手を付ければいいのかわからない」といった状態になっていました。
最近はかなり歌ボ界隈での情報共有がなされていると思いますが、こういった疑問に答えるような情報はまだないように感じたので、この記事がその答えとなれたらと思っています。
代表的な歌うボイスロイドの作り方を3つご紹介します!
以上のように、歌うボイスロイドの作り方はたくさんあるわけですが、今回はその中でも代表的なものであり、ある程度のまとまった情報が公開されている方法を3つご紹介します。
それが、以下の3つです。
- KotonoSyncを使った方法
- ピヨ式調声法
- UTAUを使った方法
今回の記事ではそれぞれの特徴、具体的なやり方をまとめたサイト・動画へのリンク、その方法がオススメな人の3点を中心にご紹介します。
歌うボイスロイドの作り方①KotonoSyncを使った方法
KotonoSyncとは、スズモフさんが制作された歌うボイスロイドの自動調声ツールです。
おそらく、この方法が現在最も主流となっている歌ボ調声法でしょう。
そのため、たくさんの歌ボ投稿者さんの間で活発な情報交換が行われています。
また、自動調声ツールなだけあり、初心者さんでもかなり簡単に歌うボイスロイドを作ることができ、これがKotonoSync最大のメリットであるといえるでしょう。

↑KotonoSyncで作られた「琴葉茜・葵で『言の葉クリニック』」(スズモフさん)
デメリットとしては、自動である程度まではやってくれるものの、さらに踏み込んだ調声をしようとなると途端に難易度が上がり、ボイスロイドの仕組みなどに対する研究や理解が必要になってきます(俗にいう「調声ガチャ」など)。
具体的なやり方は、制作者のスズモフさんがブロマガでまとめているほか、歌ボ投稿者の氷雨ハルカさんのブロマガも初心者向けで非常にわかりやすいです。
- ボイロ用リズム自動調整アプリ《 KotonoSync 》の紹介(スズモフさん)
- ボイスロイドを歌わせてみよう(氷雨ハルカさん)
オススメな人は、やはり「とりあえず何でもいいから歌うボイスロイドを作ってみたい」という人、あとは使っている人が多いので「ほかの歌ボ投稿者さんと情報交流をしながら勉強していきたい」といった人でしょう。
歌うボイスロイドの作り方②ピヨ式調声法
続いては、ビビピヨさんが考案された「ピヨ式調声法」という方法をご紹介します。
具体的な方法は、言葉で説明するには少し複雑なので、ビビピヨさんの動画を見てみてください。
この方法の特徴は、やはり調声に必要なツールがボイスロイドのみであり、ほかのツールを導入する必要がないという点でしょう。
一方で、すべてが手作業なため時間や労力がかかり、さらにクオリティを上げるためにはリズム感が必要になってくるというデメリットもあります。

ですのでオススメな人は、「制作に必要なツールは少なくしたい」という人のほか、「作品のクオリティよりもその制作過程を楽しみたい」という人であるといえるでしょう。
歌うボイスロイドの作り方③UTAUを使った方法
3つ目は、歌声合成ツールの「UTAU」を使った歌うボイスロイドの作成方法で、基本的に僕が作っている歌ボはすべてこの方法です。
この方法を使うと、KotonoSyncやピヨ式調声法の場合とはまた違った質感の歌ボを作ることができます。
↑UTAU式歌ボで作った「アイの唄/琴葉葵」(DolphinE)
また、上記2つの方法に比べて、ボイスロイド自体に対する理解はあまり必要ありません。
しかしその代わりに、UTAUのライブラリ構築や調声などといった、UTAU自体に対するスキルや理解が必要になります。
もう一つのデメリットとして、この方法は界隈内ではあまりメジャーな方法ではないせいか、具体的なやり方などの情報が非常に少なく、僕がこのブログで公開しているくらいの情報しかありません。
- UTAUを用いた歌うボイスロイドの作り方【VOICEROID】(DolphinE)
UTAU式の歌うボイスロイドを作る場合には、歌ボというキーワードはいったん忘れて、UTAU単体についての情報収集も必要になってくるでしょう。

UTAUは歌声合成ツールというだけあり、かなり音楽に特化した作りとなっていますので、調声は難しいですがその分音楽的な表現をつけるには向いていると思います。
ですのでオススメな人としては、「ボーカルや音楽制作の経験がある」「ボカロPをやっている」などといった音楽的なバックボーンを持っている人が挙げられると思います。
自分に合った歌うボイスロイドの作り方を選んで、より楽しい歌ボ制作を!
いかがでしたでしょうか。
正直、初心者さんが初めて歌ボを作るとなると、ほとんどの場合KotonoSyncを使った方法、たまにピヨ式に挑戦する人がいるくらいで、UTAUを使った方法は現実的ではないといったような感じだと思います。
ただ、いずれの方法も、それぞれ独自の特徴がありますし、そういった複数のやり方を知ったうえでやり方を選んだほうが、作品のクオリティが上がったり歌ボ制作をより楽しめたりするようになるのではないでしょうか。
UTAU式歌ボは情報が少ないですが、もし「やってみたいけど分からないことがある」といった場合には、ぜひ僕にご連絡ください!
Twitterなりブログのコメントなりでご質問いただければお答えいたします。
今回の記事が、少しでもほかの歌ボ制作者さんの役に立ったら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。