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DTM・作編曲

DTM初心者に既存曲のアレンジカバーをオススメする理由と制作のコツ

投稿日:2019年5月6日 更新日:

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今回の記事では、DTM初心者の方に向けて、既存曲のアレンジカバーを作る事をオススメする理由と、その制作のコツを、僕自身の実体験を交えてお伝えしていきたいと思います。

DTM初心者が最初にやるべきこと

「DAWやソフト音源などの機材がそろった!早速曲を作るぞ!

…あれ、何を作ればいいの?

DTMをはじめたばかりの方、こんな経験はありませんか?僕自身、このような経験をたくさんしてきたので、その気持ちはよく分かります。

僕がそのような状態から抜け出せたのは、アレンジカバーを作る中で、DTMや編曲の勉強ができたからでした。

ですので、同じような悩みを抱えている初心者の方には、ぜひともアレンジカバーの制作をオススメしたいです!

なぜなら、アレンジカバーの制作を行うことで次のような3つのメリットがあるからです。

  1. メロディーやコード作りの勉強になる!
  2. 楽曲を分析するチカラがつく!
  3. 完コピするよりも楽しく、やりがいがある!

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DTM初心者にアレンジカバーをオススメする3つの理由

「本当にそれで、曲が作れるようになるの?」

このような疑問を感じるのは当然だと思います。

そこでここからは、「なぜ僕がアレンジカバーの制作を通して、曲作りができるようになったのか」ということを振り返りながら、アレンジカバーを勧める理由を書いていきたいと思います。

DTM初心者にアレンジカバーをオススメする理由①メロディーやコード作りの勉強になる!

まず1つ目は、オリジナル曲を作る際の、メロディーやコード作りといった作曲の勉強になるということです。
これは比較的、納得のしやすい理由ではないでしょうか?

僕の場合、アレンジカバーを作るときでも、基本的にメロディーとコード進行は原曲のままで作っています。
そして、このような制作を重ねていくうちに、メロディーとコードの関係やコード進行の作り方などを、理論的な部分を抜きにして感覚で捕らえることができるようになってきました。

つまり、何も考えず、原曲のメロディーとコードを使うだけでも、実は作曲に必要な感性が磨かれているのです!(もちろん、それなりの試行数は必要になりますが…)

また、原曲のコード進行を自分でアレンジしてみるのもアリです。
その場合、原曲のコード進行を理論的に理解する必要があるため、難易度はかなり上がりますが、その分理論的な側面からの勉強としては、非常に効果的だと思います。

↑僕が制作した「Flamingo(米津玄師)」のアレンジカバー

DTM初心者にアレンジカバーをオススメする理由②楽曲を分析するチカラがつく!

続いて2つ目の理由ですが、それは楽曲を分析するチカラがつくということです。
ここでいう楽曲の分析は、主に編曲の側面からの分析になります。

これは、後述する「アレンジカバー制作のコツ」とも関わってくるんですが、アレンジカバーを作る際には、まず原曲がどういう風に編曲されているかを、なんとなくでもいいので知る必要があります。

僕が特に注目するのは、以下の3点です。

  1. 音楽ジャンルとしては何にあたるか
  2. 楽器編成はどうなっているか
  3. どんなフレーズを演奏しているか(特に裏メロなど)

そしてこれらの点には、普段音楽を聴くときにも注目しているようにしているんですが(聞き慣れている曲のときはなおさら)、それができるようになった経緯には、アレンジカバーの制作が大きく影響していると感じています。

楽曲を分析するチカラをつける方法①音楽ジャンルとしては何にあたるかに注意して聴く!

ここで、上記の僕が音楽を聴くときに注目している3点について解説しておきます。
まずは、「1.音楽ジャンルとしては何にあたるか」についてです。

音楽ジャンルに注目することは、後述する「アレンジカバー制作のコツ①」と大きく関係しています。さらに、ジャンルを意識して聴くことで、そのジャンルの特徴を曲から読み取れるというメリットもあります。

そして、最終的には「なぜそのジャンルだと感じたのか」を言葉で説明できると良いでしょう。例えば、こんな感じです。

  • 全体的に激しく、歪んだギターが入っているからロック系だ
  • 4つ打ちキックとシンセベースが大きく聞こえるからダンスミュージック系だ

これができるようになると、自分でアレンジをする際にも、そのジャンルに近づけるにはどうすればいいかが分かってきます。

では、具体的にどうやってジャンルを判断すれば良いかというと、まず注目すべきはリズム、特にドラムのパターンです。

ジャンルの特徴はリズムに大きく現れ、「リズム=ジャンルそのもの」とまで言われることもあります。ですので、ジャンルについて考える際には、真っ先にドラムへ意識を向けましょう。

また、リズムに次いでジャンルの特徴が現れるのは楽器編成なんですが、これについては後述します。

最後に、最近では複数のジャンルを組み合わせたような曲も多く、特にVOCALOID系の曲はその傾向が強いと感じられます。そのような場合には、無理して1つのジャンルに決める必要ありません!ただ「○○と××が混ざった感じ」くらいで十分です。

ただしその場合でも、先ほど述べたように、混ざっているジャンルそれぞれの特徴やそう感じた理由を、言葉で説明できるように考えて聴いてみましょう。

楽曲を分析するチカラをつける方法②楽器編成に注意して聴く!

続いては「2.楽器編成はどうなっているか」についてです。

先ほども書いたとおり、楽器編成にはリズムの次に大きくジャンルの特徴が現れます。
例えば、

  • 歪んだギターが入っていればロックに近づく
  • ジャズのベースはコントラバスがほとんど
  • EDMではシンセサイザーやSEを多用

といったような感じです。

また、ギターやシンセサイザーなど、様々な音色で演奏される楽器については、その音作りにも注目してみましょう。音色・サウンドにも、ジャンルの特徴は大きく現れます。

例えばギターでいえば、歪んでいればロックな雰囲気が出ますが、クリーンなサウンドはジャズでも合うでしょう。

では、実際どのように楽器編成を聞き分ければいいのかというと、実はこれは結構難しいことです。特にボカロ曲に多くみられる、楽器数の多いアレンジをされた曲では、すべての楽器を聴き取るのは非常に難しいです。

ですので、はじめのうちは、バンド曲やアコースティック系の曲などのように楽器数の少ない曲から挑戦してみるのが良いと思います。

そして、だいたいの楽器編成を把握できたら、それぞれの楽器がその曲の中でどのような役割を果たしているのか、ということを考えてみると良いです。

これも楽器編成を聴き取るのと同じく非常に難しいですが、これらは自分の曲作りと平行して行うことで、次第に作り手目線から曲を聴くことができるようになってきます。

ですので、曲を聴くときに、詳しくは分からなくとも、とにかく使われている楽器やそのサウンドに意識を向けてみるということが1番重要です!

楽曲を分析するチカラをつける方法③どんなフレーズを演奏しているかに注意して聴く!

これまでの2つは大きく「アレンジカバー制作のコツ①」に関わる内容でしたが、「3.どんなフレーズを演奏しているか」については「アレンジカバー制作のコツ②」に関わってきます。

ここで特に意識して聴いてみてほしいのは、裏メロもしくは対旋律と呼ばれるものです。これらは、ボーカルなどメインとなるメロディの合間や後ろで演奏されるメロディーです。

これを聞き取ることは、先ほどの楽器編成に比べれば難しくはないはずです。なぜなら、裏メロはメインメロディーの次に主役となる音であり、聞き手にもしっかり認識できるようにしなければ意味がないからです。

ただ、はじめのうちは「歌に気を取られて裏メロがうまく聞き取れない」ということもあるかもしれません。そういうときは、ボカロ曲のようにカラオケ音源が公開されている曲や、CDにカラオケ音源が収録されている曲で練習してみると良いでしょう。

また、詳しくは後述しますが、今回目指しているのは完コピではないため、1音1音正確に聞き取る必要はありません!細かい部分でわからないところがあったら、自分の歌いやすいメロディーや理論的に間違いのない音に変えてしまっても構いません。
(※完コピ…既存曲を、フレーズ・音色・ミックスに至るまで、できる限り原曲を再現する)

そして最終的には、歌入りの音源を流しながら、一緒に裏メロを歌えるくらいできると最高ですね!

DTM初心者にアレンジカバーをオススメする理由③完コピするよりも楽しく、やりがいがある!

さて、アレンジカバーをオススメする最後の理由は、かなり主観的ですが、僕にとっては最も重要だと感じている理由です。

これまでの2つの理由は、どちらも「既存曲から曲作りの勉強ができる」という点で共通しています。ですが、「既存曲の勉強であれば、完コピが1番いいんじゃないの?」というご意見もあるかと思います。

これについて、効率という観点から見た場合、僕も異論はありません。

なぜなら、完コピを行う場合、アレンジカバーのときよりも正確に原曲の音を聞き取り、さらにそれを再現する必要があり、大変な分原曲からたくさんのことを勉強できるからです。

では、なぜ今回、完コピではなくアレンジカバーをオススメするのかというと、僕自身、アレンジカバーの方が完コピよりも楽しく、やりがいがあると感じられたからです。

はっきり言って、完コピはかなり難しく、初心者の方が完コピに挑戦してできあがるのは、原曲の劣化版にしかならないことがほとんどです。

僕は初心者の頃から、動画投稿を目的に音楽制作をしていたので、「原曲の劣化版を聴いてもらっても、楽しんでもらえないだろう…」という考えがありました。
そのため、多少効率が悪くとも、「原曲とはまた違った雰囲気を作り出す」というアレンジカバーならではの魅力にやりがいを感じました。

また、完コピに挑戦して原曲の劣化版ができてしまったときに、「どうして原曲とコピーで違ってしまうのか」を冷静に考えられる人であれば大丈夫ですが、「コピーもできない自分なんて全然ダメだ…」とネガティブに考えてしまう人もいるでしょう。
(僕が以前完コピに挑戦した際、まさにそうなりました…www)

ですので、初心者のうちは既存曲の勉強はアレンジカバーで行い、ある程度自信や実力がついてから完コピに挑戦するというのがいいと僕は思います。

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DTM初心者のためのアレンジカバー制作のコツとは?

「じゃあ実際、どうやってアレンジカバーを作っていけばいいの?」
という方のために、簡単にですが僕が意識しているアレンジカバー制作のコツを書いていこうと思います。

DTM初心者のためのアレンジカバー制作のコツ①できる限り原曲とは違うジャンルにアレンジする!

まず、アレンジの方向性を考える際にオススメしたいのは、原曲とは音楽ジャンル的に違うジャンルにアレンジするということです。

例えば、次のように違うジャンルにアレンジしてみてはいかがでしょうか?

  • シンプルなバンド系ロックをシンセたっぷりのEDMに
  • エレクトロ系の楽曲をアコースティックな編成に

また、アレンジするジャンルは、今後自分が作っていきたいと考えているジャンルにするとなお良いですね。僕の場合は、ジャズ風の曲が作りたかったので、ロック系の曲やシンプルなポップス曲を選んで、それをジャズっぽいアレンジにしたりしていました。

↑ロック系の「LOSER(米津玄師)」をジャズ風のアレンジに

なぜ原曲と違うジャンルにするのをお勧めするのかというと、完コピのときと同じように、原曲の劣化版になりやすいからです。

もちろん、原曲と同じジャンルの中で変化を加えていきアレンジすることも可能ですが、やはりそれは完コピのときと同じように、楽曲を深く理解する必要があり難しいです。

しかし、ジャンル自体を変えてしまえば、パッと聞いただけで「あっ、原曲とは違う!」ということが伝わるので、アレンジとして良いものにしやすいと思います。

このようにしてジャンルが決まれば、後はそのジャンルの特徴を調べて、そのフォーマットに合わせてアレンジしていくだけでも、原曲とはかなり違った雰囲気を作る事ができると思います。

DTM初心者のためのアレンジカバー制作のコツ②原曲のフレーズを使う!

次は、結構細かい部分のコツですが、原曲で使われているフレーズを使ってアレンジするということですね。

このときオススメしたいのが、そのフレーズを演奏している楽器・音色を、違うものに変更してみるということです。

例えば、原曲でギターが演奏しているフレーズをピアノに演奏させてみたり、重々しい音色のシンセのフレーズを優しい音色に変えてみたりといった感じです。

さらに、変更した後の音色も、先ほど決めたジャンルを意識すると良いと思います。僕の場合はジャズ風のアレンジを作っていたので、ジャズでよく使われるピアノやブラスセクション、後はオルガンなどを使っていましたね。

↑原曲のフレーズを多く使った「帝国少女(R Sound Design)」のアレンジカバー

そして、このようなアレンジを重ねていくうちに、上記の「アレンジカバーをお勧めする3つの理由」で書いていた”楽曲を分析するチカラ”がついてくるというわけです。

なぜなら、原曲のフレーズを用いるには、まず原曲を聴くときにそのフレーズのみに集中し、それを抽出する必要があるのですから。そしてこれは、完コピほど難しくはないので、まずはこのようなアレンジから挑戦していくことをオススメします。

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まとめ

DTM初心者の方には、次のような方法がオススメです。

  • アレンジカバーを通して、既存曲から作曲・編曲の勉強を!
  • 完コピは難しいので、アレンジカバーで楽しみながら!
  • 原曲とは違うジャンルの方がアレンジしやすい!
  • 原曲のフレーズを、楽器や音色を変更して使ってみる!

僕自身の経験を振り返りながら今回の記事を書いていて、「アレンジカバーを通していろんなことを学んだんだな…」ということが実感できました。

そしてもう一つ、僕がアレンジカバーが大好きなことを再認識できたので、ぜひ皆さんにも、アレンジカバーに挑戦してみてほしいなと思っています!

読んでいただき、ありがとうございました!

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